撤退戦の組み立て方

今日は一つの案件に区切りをつけた。最初はめちゃくちゃアクセルを踏み込むか即時撤退かの二択でしか考えていなくて解がない状況になっていたのだが、色々話していくうちに撤退戦をしっかりやるという方向でうまく折り合いをつけることができた。とりうるオプションを知らず知らずのうちに制約してしまっていることはよくあるが、今回はまさにそれだった。

撤退戦で重要なのは利益を最大限に刈り取りつつ or 損害を最小限に抑えつつコストをかからない状況にシフトさせていくことである。何を守り何を諦めるかはっきりさせることが肝要であり、適切な時期に撤退戦を始めることで失わずに済むものはとても多い。事態が悪くなることが自明な状況下で戦線を維持するとどこかの時点で壮大な無駄が発生することになる。

テンション高く新しいことをやり始める時の話はありとあらゆるところでなされるが、撤退戦に関してはなかなか話をされにくい傾向があるように思う。いろんなノウハウがあるとは思うものの、どこにそういうのがまとまっているかもよく分からない。なんとなく組み立て方を考えてみた

オプションの洗い出し
・撤退の理由 / 目的の明確化
・上記理由 / 目的に対して撤退戦をするのが本当に最適なのか、維持 / 拡大というオプションはないのかを検討
・撤退をするとしたら、いつ頃までにどこまで撤退するのがよいのかの概要を検討

ステークホルダー対応
・撤退をした場合、関係者各位に対してどのような影響があるのか?
・その影響を軽減させるにはどうしたらよいか?
・どのようにすればお互いの納得を引き出せるか
  - 与えた損失分は別のやり方で補填する
  - 受けた損失分を別の方法で補填いしてもらう
  - 確定している分の利益をしっかり刈り取る / 刈り取らせる
  - 確定していない分に関しては、お互いが納得する方式で分配するルールを決める

 

リソースアロケーション
・何をどこまで守り、何を捨てるかを整理
・何をどの順番でどこまで撤退するかを整理
・その撤退のために必要なコストを整理


撤退戦のモチベーション管理維持
・撤退フェーズは長期か、短期か
・プレーヤーのモチベーションは必要か
・モチベーションの維持管理をするためにはどんな打ち手が必要か


学びのシェア
・撤退後に別の場所で使える知見をまとめて伝える